カーボンニュートラルに向けたe-Mobility化への対応

近年、CO2排出量削減に向けた世界的な規制強化の動向を背景に、モビリティの電動化(e-Mobility化)が加速しており、ガソリン車の動力源として用いられていたエンジンとガソリンは、排気ガスを発生しないモータとバッテリーに置き換わり始めています。

このモータとバッテリーには、導電率、熱伝導率に優れた銅や、銅を含んだ複合材料が主要パーツとして多く用いられており、それらに対する高精度な接合技術が求められています。

技術概要

導電率、熱伝導率に優れた銅はe-Mobilityの主要パーツとして多く用いられています。一般的に、ファイバレーザは高いビーム品質や高パワー密度といった特長から、被加工物に対して局所的に深い溶け込みを得ることができ、加工部周辺への熱影響を抑えた加工ができます。しかし、銅はファイバレーザの波長である赤外光に対する反射率の高さや熱伝導率の高さによる熱拡散のために、溶融が起こりづらく、安定した加工が難しい材料です。そこで当社は、銅に対して光吸収率が55~60%と高く、より効率的な入熱が可能となる青色レーザと世界トップレベルのビーム品質で知られる当社の赤外ファイバレーザとを組み合わせ、「高速・高深度加工」を実現いたしました。高出力青色レーザダイオードモジュールについては、青色半導体レーザの世界トップメーカである日亜化学工業株式会社殿と共同で開発しました。

古河電工としての社会貢献

Blue-IRハイブリッドレーザを用いた溶接により、製品の小型化・軽量化・高性能化に貢献します。古河電工では、お客様に対して溶接ソリューション提案を行うために、サンプルの形状・サイズ・素材に応じた高出力レーザ発信器や溶接加工技術開発に取り組んでいます。また、社内に溶接ラボを有しており、お客様からの依頼案件にも幅広く対応しています。そして、これまで積み重ねてきた加工実績と経験、最先端の加工機を用いた溶接技術、古河コア技術であるメタル分野との連携など、古河電工ならではの融合的技術開発で脱炭素社会に貢献いたします。

CALLの内観

BRACE®が設置してあるラボ

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