信号を区別するLLIDって何?

PONは光信号を分配して複数のONUで光ファイバをシェアするシステムです。OLTから光ファイバへ出力された光信号は、光スプリッタによって分配されて、各ONUへと入力されます。これをブロードキャスト方式といいます。つまり、光信号は宛先を気にすることなく全てのONUへ向けて送信されます。ONUは、この信号から自分宛の信号のみを選択しデータを取り込みます。逆に自分宛以外のデータは、ONUによって破棄される仕組みになっています。

D-ONUは自分宛の信号のみを取り出し、それ以外は捨てているよ。

ONUは自分宛のフレームか他人宛のフレームかを、LLID(論理リンクID)という識別子によって判断します。Ethernetフレームの先頭の8バイトに「これからデータが始まるよ」と教えてくれるプリアンブル信号がついています。PONでは、この信号にLLIDを埋め込むことで、まるで1:1通信を行っているように見せています。

上が普通のイーサネットのプリアンブルの表記方法で、下がEPONのプリアンブル信号だよ。ここのLLIDを見て自分宛かどうかを取捨選択しているよ。