マルチポイントコントロールプロトコルって?

ここまでのお話で、PONは1本の光ファイバを分配しているシステムであるため、ONUが自分宛のデータだけを選択して取り込んでいることやOLTが上り信号の出力タイミングをコントロールしていることを説明しました。しかし、新しいONUを接続したときには、OLT側もONU側も通信をしていいタイミングがわかりません。そこで、PONではマルチポイントコントロールプロトコル(MPCP)というプロトコルを使って、OLTにONUを登録させています。

知らないONUでも登録できるんだね

このMPCPは、登録時にのみ使っているのではなく、上り帯域を調整するDBAにおいてもデータ送信量の調整のために使われています。

つまり、MPCPはデータを送るタイミングで毎回行われているのです。上りDBAの調整時に行われるシーケンスは、下の図のようになります。この図から、上りデータONUに入ってきてもすぐにはOLTに送信されず、許可されるタイミングまでONUがデータを保持(バッファリング)している ことが分かります。

DBAについては第4回の内容を参照してね。