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夢に挑め。

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CHALLENGE
EPISODE

あらゆる産業の発展や社会問題の解決、私たちの日常には半導体が必要不可欠。そして、半導体の製造に欠かせないのが古河電工のAT(Advanced Technology)製品である。エレクトロニクスの革新により、半導体技術も急速に進化。AT製品もその進化に追従していかなければならない。日々高性能化する半導体の先端プロセスに挑むのは、部署の垣根を越えたチーム力でものづくりに取り組む、仲間たちだった。

機能製品事業

PRODUCT FOR
SEMICONDUCTOR
PROCESS
AT製品
AT製品とは、半導体製造の後工程に必要不可欠な製品で、古河電工では、半導体ウエハを薄く研削したり、研削後のウエハを小さく個片化してチップにしたりする際に、ウエハを仮固定するためのBG(バックグラインディング)テープとDC(ダイシング)テープ、さらにはチップと基板やチップ同士を接合するためのDAF(ダイアタッチフィルム)とDCテープを一体化したDDF(ダイシングダイアタッチフィルム)を扱っている。強い粘着力を持つ一方、紫外線を照射すると粘着力がなくなるという特殊な性質を持っている。精密な加工に使用されるため、高い厚み精度が求められる。

PROFILE

阿部 優輝
AT製造部 平塚生産技術課/2020年入社
テープ製造において重要な厚み精度に大きく影響する塗工工程を担当。[写真左]
三上 一輝
AT開発部 技術課/2017年入社
先端加工プロセス向けのBGテープの開発を担当。[写真中央]
佐原 里香
AT品質保証部 平塚品質保証課/2019年入社
お客様の期待する品質を保証するための検査技術の確立を担当。現在は開発部に所属。[写真右]
先端加工プロセスチーム
定 尚輝
AT製造部 生産技術課/2020年入社
外部の協力会社と連携し薄膜技術の確立を担当。[写真左]
重宗 拓弥
AT品質保証部 三重品質保証課/2021年入社
直材と放熱特性を保証する新しい検査技術の確立を担当。[写真中央]
梶原 知人
AT製造部 三重生産技術課/2018年入社
外部の協力会社と連携し薄膜技術の確立を担当している。現在は技術営業部に所属。[写真右]
大淵 俊弥
AT開発部 AT開発課/2017年入社
先端半導体ニーズに対応した高機能製品を付加した自社DAFの開発を担当。
高機能接着フィルムチーム※写真は大渕を除く3名で撮影
坂井 小雪
AT開発部 開発課/2018年入社
高機能接着フィルムの半導体製造以外への展開を担当。[写真左]
林 裕羅
AT技術営業部 粘着テープ営業課/2022年入社
BG/DCテープの半導体製造以外への展開を担当。[写真中央]
岡本 将尚
AT開発部 技術課/2019年入社
半導体製造以外に適用されるDCテープの開発を担当。[写真右]
技術応用チーム
岸上 太地
AT製造部 設備技術課/2020年入社
製品を安定製造するための設備保全、改造を担当。[写真左]
麻生 太郎
AT製造部 三重生産技術課/2019年入社
製品化に向けて安定した量産ができる仕組みづくりを担当。[写真中央]
入江 昇陽
AT製造部 平塚生産技術課/2021年入社
製品化に向けて安定した量産ができる仕組みづくりを担当。[写真右]
ものづくり変革チーム

※所属は2023年10月現在

INTERVIEW

先端加工プロセスチーム
「チーム一丸となって
先端分野でのスペックインを実現」
三上氏:私たちは半導体ウエハを薄く研削する際に用いられるBGテープ、特に薄膜・小チップ化が進む先端加工プロセス向けのBGテープ開発にチーム一丸となって取り組んできました。設計課題は、薄膜であるために半導体ウエハがチップ化される際に非常に欠けやすいこと。既存の設計では解決が難しいと判断し、これまでとはまったく異なるテープ構成での設計開発を進めることに。「製造」においては量産対応が多忙な中で、実機を使った数多くの試作対応や製造条件の最適化、「品質保証」においては新たな検査技術の構築など、チームとして部署の垣根を越えた密な連携による課題解決に努めました。結果、先端加工プロセス向けのテープ開発に成功し、先端分野を走る大手電子機器メーカーへのスペックインを実現させることができました。
阿部氏:「製造」では、「開発」からのテープ設計をもとに実機で試作サンプルを作り、どうすれば希望通りの製品が安定して製造できるかを検討します。先端加工プロセス向けテープは、塗工厚み精度の要求レベルが非常に高い一方で、従来の塗工装置では塗工厚み精度に対して振れ幅が大きく、生産技術による調整が必要でした。そこで、生産技術が手を加えなくても常に安定した高い塗工厚み精度を達成できる仕組みを提案し、シミュレーションによる入念な検討の上、導入しました。この塗工厚み精度の高さが、古河電工の強みになったと思います。
佐原氏:「開発」で生み出された開発品が、「製造」の塗工技術により製品となるにあたり、「品質保証」としては、お客様の期待する性能が出ているかを検査するため、従来とは異なる新たな検査方法の確立が急務でした。しかし、当時の品質保証検査技術では、高精度に製造されたテープの粘着剤を検査する手法がなかったんです。そこで「開発」とも連携し、既存設備や部門外である研究、社外の装置にも手を広げて検討。新たな検査技術を確立することができました。また、通常は品質保証部で行わない本検査方法に関する特許申請も実施しました。各部署が協働して一つの製品を作り上げる、まさに「チーム一丸となって」成し遂げた成果だと思いますね。
高機能接着フィルムチーム
「新技術を積極的に取り込み、
最先端の製品開発へ」
大淵氏:スマートフォンやPC、自動車などに用いられる電子部品の組み立てには、接着フィルム材料が用いられています。古河電工では、高機能化によりさらに発熱密度が向上する先端半導体パッケージに対応すべく、放熱性を付与した高機能接着フィルムの開発に着手しています。一般的に、高放熱性と接着信頼性は相反関係にあるため、両方を実現するには最適な組成開発をする必要があります。
定氏:接着剤をフィルム化する上で薄膜塗工技術が求められますが、フィルムの厚さは薄いものから厚いものまで多種多様です。お客様での使われ方次第ですが、厚さによって塗り方もそれぞれ異なります。内製にこだわらず、最適な塗工技術や設備を持っている企業と協働で新技術を確立し、製品化の実現に向けて活動をしています。当然、量産を見据えているため、安定して製造できるかという観点から、何回も試作を繰り返します。
梶原氏:今までにない高機能製品を製造するためには、外部企業との協働も必要になります。そのためには、外注作業を考慮した製品・仕掛品の管理方法を新たに構築しなければなりません。そこで、外注加工品も自社製造製品と同じように管理できるよう管理システムを改修し、管理工数の低減につなげました。製造の効率化のためには、表に見えていないような部分にも的確に対応していく必要があります。
重宗氏:私は新しく開発・製造されたDAF新製品の品質保証を担当しています。品質保証を行う際の注意点として、製品検査の誤差を少なくすることがあります。新製品については新しい検査方法の確立が必要で、測定自体の誤差や変動を評価することが重要になります。これによって不合格品を誤って合格品と判定することがなくなり、お客様に安心して私たちの製品を使っていただけるようになります。
技術応用チーム
「半導体分野以外での挑戦。
それは持続可能な社会の実現にも
つながっている」
岡本氏:AT製品を、半導体分野以外の先進技術の領域で活用できないか。その考えのもと、光学部品の市場、製造方法に着目し、ヒアリングやサンプルワークなどを通じて設計改良を重ね、製品化を実現しました。主に、カメラやディスプレイ製造に対応できる粘着・接着製品の設計開発と販売を行っています。SDGs達成のためには社会のデジタル化、そして、デジタル社会においてはカメラやセンシング技術が必須です。私たちの粘着・接着技術が、光学部品を通してデジタル社会を支えています。また、環境負荷低減の技術開発も行っており、地球温暖化対策にも取り組んでいます。
坂井氏:若手でも、こういう技術があったら面白いんじゃないかとか、こういう製品を作れるんじゃないかなど、意見を言いやすい雰囲気はありますね。臆せずにいろいろなことにチャレンジできる組織文化だと感じています。また、私は他部署との連携を大切にしています。一つの部署だけで良い製品、新しい製品は作れません。開発、製造、品質保証、営業、これからも皆が一丸となって取り組んでいきたいと思っています。
林氏:営業では、半導体の先端技術が詰まった製品を半導体以外の分野にも展開しようとしています。私は、持ち前の語学力を活かし、海外企業の進出が活発なベトナムやフィリピンのマーケットで活動しています。古河電工には社員のチャレンジを歓迎する風土があり、若手社員でも裁量を与えられて世界を舞台に活躍できることが魅力の一つだと思います。責任やプレッシャーを感じることもありますが、お客様から「ありがとう」の言葉をいただけると大きなやりがいを感じます。
ものづくり変革チーム
「チームで取り組む“ものづくり力”
向上が
未来を支える」
麻生氏:古河電工のAT事業は、AT製品を基材フィルムからテープ加工まで一気通貫で内製しています。私が所属する生産技術課では開発部隊と連携しながら、まずは最新の先端技術に対応した製品を「作れるのか?」から検討し、試作を繰り返していきます。製品化決定から量産化までの過程には多くの課題があります。先輩からのアドバイスや後輩の新しい視点、設備技術課の協力による設備改造を伴った改善など、解決にはチームとしての対話が欠かせません。新製品の量産化は私たちのチーム力が支えていると思っています。常にチームで「ものづくり」に取り組みながら、半導体の先端技術に挑んでいます。
岸上氏:新製品を量産化したくても、現状の設備では実現できないということもあります。私たち設備技術課は、生産技術課と協力しながら設備の設計、改造に取り組みます。量産化の実現には、設備改造においてもさまざまな試行錯誤がありますが、部署間の連携なくしては進めません。新しい技術の製品化・量産化は、「チーム力」によって実現できるのです。また、環境に配慮した設備運用の探求にも日々取り組んでいます。SDGsの達成を意識して、これまでの「ものづくり」とこれからの「ものづくり」を融合し、変革していく。一つのチームとして課題に挑み、解決していくこと、それが私たちの「ものづくり力」です。
入江氏:麻生さん、岸上さんは三重事業所勤務ですが、私は平塚事業所勤務。それぞれの製造現場で「ものづくり」に携わっています。距離は離れていますが、密に連絡を取り合ってお互いの状況や課題を共有しています。現場でしか分からないことも多いため、相互に出張し、一緒に話し合いながら「ものづくり」の改善検討をすることも多く、連帯感があります。現在、三重の最新設備を平塚に導入するプロジェクトを、両工場の若手を中心に進めていますが、半導体の先端技術に対応する新しい製造プロセスの構築は大きなチャレンジです。チームで取り組む「ものづくり力」の向上に、とてもやりがいを感じています。

NEXT STAGE チャレンジの先へ

社会の発展に不可欠な基盤の
躍進を支え、
つながる未来をつくっていく。

半導体の進化に挑み続ける古河電工。 IoT、AI、自動運転技術、5G通信ネットワーク、VR(仮想現実)、人工知能など、エレクトロニクス技術は今後も急速に進化、高度化し、半導体もますます高性能化が求められる。半導体は人類の未来をつくる。古河電工は、チームの総力をあげた「ものづくり力」で、半導体の先端プロセスを支え、人類の未来に貢献していく。古河電工の挑戦は、これからも続く。

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