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夢に挑め。

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CHALLENGE
EPISODE

電気自動車をはじめとしたモビリティのEV化が急速に進んでいる昨今、その給電方法も大きな転換期を迎えている。そんな中、古河電工はワイヤレス電力伝送において独自の方法で大電力化に成功し、業界をリードしてきた。さらなる大電力化と製品化のため開発を進めているのは、電力供給の夢に挑む、若い技術者たちだった。

新事業・開発品

WIRELESS
POWER TRANSFER
ワイヤレス電力伝送
ワイヤレス給電、ワイヤレス充電などの総称で、ケーブル接続することなく電子機器に電力を送ること。スマートフォンや電動歯ブラシのワイヤレス電力伝送は「磁界結合方式」が一般的だが、古河電工では「電界結合方式」を独自開発。2020年には世界初の4.7kWという大電力伝送に成功し、電気自動車への適用が期待される。

PROFILE

鶴谷 直樹
自動車・エレクトロニクス研究所
次世代自動車製品開発部
次世代技術課/2018年入社
ワイヤレス電力伝送において、大電力化の肝となるカプラの開発を担当。
木下 岳
自動車・エレクトロニクス研究所
次世代自動車製品開発部
パワーエレクトロニクス技術課
/2018年入社
マイクロモビリティへのワイヤレス電力伝送に向け、回路のシステム開発を担当。

※所属は2023年1月現在

INTERVIEW

「先人たちの執念を
私が受け継ぐ」
鶴谷氏:古河電工が独自の電力伝送の研究に着手したのは、約10年前。一般的な「磁界結合方式」ではなく、「電界結合方式」で長距離・大電力を目指すという、独自の研究から始まりました。開発の立ち上げをされた先輩から常々言われていたのは、「本や大学教授が唱えていることさえ疑え」。学会でも発表されていない現象を証明するため、特許を取得するところからのスタートだったと聞いています。
私がこのプロジェクトに参加したのは、4.7kWという大電力化達成の後。電気自動車が道路を走行している間に電力供給する「走行中給電」を実現するには、さらなる大電力化が必要なため、カプラと呼ばれる、ワイヤレスで電力を送る送受電部の強化を進めています。正直、入社当初は車にワイヤレスで電力を送ることができるとは思っていませんでした。前例のないことに取り組んでいるため、うまくいかないことは多々あります。そうしたときは、先人にならって目標への執念を絶やさず、とにかく手を動かす。目の前の課題をクリアできたとき、大きな喜びを感じますね。
「SDGs と利便性は
同時にかなえられると信じている」
鶴谷氏:電気自動車へのワイヤレス電力伝送の普及には、まだまだ時間がかかります。実際、解決すべき課題は多いです。でもこのプロジェクトは世の中を便利にすると同時に、環境保全にも貢献できると思うので、非常にやりがいがあります。世の中に貢献する技術を身に付けたいと思い入社したので、それが達成できるときを楽しみにしています。
「壁に当たっているときこそ
本質に近づいているとき」
木下氏:古河電工は電気自動車へのワイヤレス電力伝送を目指すと同時に、マイクロモビリティといわれる機体の小さなモビリティにおける伝送の開発も進めています。私はワイヤレス充電ポートシステムという、モビリティが駐車されると同時に自動で充電が始まる技術の開発に従事しています。特に電動キックボードについて、建設会社と共同で実証実験を行っているところです。
大変だったのは、キックボードの小さな機体の中に受電装置を組み込むこと。開発した回路を搭載しようとしましたが、機体の中にはごくわずかなスペースしかありませんでした。一度は諦めてしまいそうになりましたが、回路の設計を一から再検討することに。部品一つ一つを丁寧に小型化することで、結果的に回路全体を約半分のサイズにすることができました。その過程は大変でもありましたが、うまくいかないときには、そこに本質が隠されていると思うようになりましたね。考えることをやめず解決策を導き出すことで、本質的解決につながるのだと学びました。
「究極の目標は
充電が意識されなくなる世界」
木下氏:現状、電動キックボードのシェアサービスの現場では、事業者の方が各ポートを回って充電池の交換作業を行っているケースが多いと聞いています。もっとワイヤレス電力伝送の技術が広がれば、そのような充電池の交換作業だけでなく、回収した電池に充電する作業も必要なくなります。私が開発している技術で、人々がバッテリー切れに悩まされなくなり、つきつめれば充電自体を意識しない未来をつくれたらいいなと思います。

NEXT STAGE チャレンジの先へ

走行中給電を、
EV化社会へのさらなる起爆剤へ。

電界結合方式の大電力化に成功した古河電工。その方式は、もともと走行中給電を見据えたものだったという。古河電工が先駆けて開発しているこの技術が一般に普及することにより、EV化社会も加速していくだろう。古河電工の挑戦は、これからも続く。

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