データトラフィックの増大に伴う新規ファイバの必要性

次世代ネットワークスイッチ装置のアーキテクチャーとして、Co-packaged Optics (CPO) が提唱されています。CPOとは大容量化と低消費電力化を目的に、オプティクスとLSIを単一パッケージ基板上に実装する、混載実装技術です。古河電工では光通信黎明期から続く光デバイス・光部品分野での技術蓄積を生かし、この難題に挑戦しています。

次世代ネットワークスイッチ装置の構想図

次世代のネットワークスイッチ装置には、一枚の基板上にスイッチASIC と複数の小型光トランシーバを高密度に実装するCPOを導入することが期待されています。スイッチASIC の近傍は高温になることから、光源をCPO から離し、フロントパネルに配置する外部光源(External Laser Source, ELS)が求められています。高出力化合物半導体レーザと光パッケージングの技術を活かし、光トランシーバ用に標準化されているQSFP(Quad Small-Form Factor Pluggable)を用いて、世界で初めてとなるELSの開発に成功しました。8芯の偏波保持ファイバコードを用いたピグテイルによりCPO用光トランシーバへ直線偏波を供給でき、ファイバ端末はMPOコネクタがついています。古河電工は、CPOの導入に必要なELSの提供を通して、大容量情報通信と高効率エネルギー社会の実現に貢献します。

次世代ネットワークスイッチ装置の構想図

また古河電工グループは、NICT B5G 委託研究(00101)BRIGHTEN プロジェクトに参画してハードウェア技術の研究を行っています。これまでに、56Gb/s PAM4 × 8 ch 光トランシーバ、CPO ドータボード、スイッチ装置等を試作、評価しています。当社グループではCPO光トランシーバを実装する高密度光電インターフェイスから、スイッチ装置まで、広い範囲の開発を担当しています。スイッチ装置の高速化に伴い、消費電力が増大し、発熱量も増大することから、放熱ソリューションが求められます。ここでもヒートパイプをはじめとする、長年培ってきた当社グループの放熱技術が活躍します。当社グループは今後も、高速大容量通信と高効率エネルギー社会の実現に向けて取り組んでいます。

光トランシーバ

評価ステーション

CPOドータボード

スイッチ装置

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