川田紳悟

概要

Cu-Mn-Ni抵抗材料は,近年のエレクトロニクスの進化やエネルギーマネジメントを支える重要な金属材料である。本研究では,Cu-Mn-Ni合金におけるMn及びNiの添加量,また金属のミクロ組織が比抵抗とその温度変化に及ぼす効果を調査した。比抵抗は,Mn濃度と強い正の相関があり,0℃から150℃までの比抵抗の温度変化をより小さくしたい場合には,Mn量を減らす,Ni量を増やす,さらに,結晶粒径を粗大にすることが有効であることを確認した。このように元素やミクロ組織が最適化された抵抗材料が,今後のエレクトロニクスの進化に一層の貢献を果たすと考える。

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