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古河電気工業が世界で初めて工業化した超微細発泡技術は、樹脂の中に目に見えない数μmレベルの気泡を作ることで様々な機能を持たせることができます。
代表例が光反射性能で、超微細発泡PETフォーム「MCPET」は硫酸バリウム比で全反射率、拡散反射率共に100%前後という高い光反射性能を有します。加えて、成型加工も可能なことから照明、車載ランプ、モニター等に広く採用されています。
MCPETの応用例
また、微細発泡のメリットとして比強度・比弾性率を高くすることができるため、音響特性に優れた振動板を作ることもできます。実際、MCPETはスピーカーやイヤホン、ヘッドホンの振動板として採用されています。
更に、この技術は樹脂材料の低誘電化も可能にします。図のように、微細発泡化することで従来の樹脂材料ではなし得なかった領域の誘電特性を実現することができ、かつ周波数に依存しない電波の透過性を持たせることができます。現在beyond5G/6Gと言われる次世代通信分野に向けて低誘電、高電波透過性材料のニーズが高まっていることから、微細発泡素材はこれらの分野にも採用検討が進んでいる材料です。
この技術は単一材料だけではなく混合材料に対しても適応可能で、アロイ化したポリマーと組み合わせることで、機能付与技術として無限の可能性を秘めています。現在も様々な素材開発に取り組んでおり、超微細発泡技術によって未来の技術を支える素材を提供していきます。
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