Superior Essex社との巻線事業の合弁会社設立および
当社グループ太物巻線事業等の合弁会社への譲渡について

2019年9月26日

当社は 長らく提携関係にあったSuperior Essex Inc.(米国ジョージア州アトランタ、以下「Essex社」)と、合弁会社 Essex Furukawa Magnet Wire LLC(以下「合弁会社」)を新設することに合意し、当社グループ太物巻線事業およびポリイミドチューブ(以下「PIT」)事業(以下「当社対象事業」)を、会社分割・現物出資等を通じてEssex社巻線事業と統合する(以下「本件取引」)ことといたしました。当社は本合弁会社を通じて、お客様の求める高付加価値品・技術革新をグローバルに提供してまいります。

背景と目的

自動車電動化市場の世界的な拡大は、太物巻線事業に大きな事業機会をもたらし、当社のHVWW®をはじめとする高付加価値線の需要拡大が期待されます。他方で、お客様の海外製造・現地調達は一層進展し、巻線にも同一品質・同一設計の製品のグローバル現地供給が強く求められております。両社は本件に先立つ2017年3月にドイツに欧州市場をターゲットとする合弁会社 Essex Furukawa Magnet Wire GmbH(以下「EFMWE」)を設立いたしましたが(当社49%、Essex社ドイツ子会社51%)、この度本件取引により、グローバルに巻線事業を統合し、グローバル供給・BCPといったご要望に対応できる体制を整えることといたしました。
競争当局の認可が取れ次第、両社は数か月以内に巻線事業を統合する予定です。

Essex社は信頼できる長年のパートナーであると同時に、欧米顧客の知名度が高く、世界に米国・中国を含む12の製造拠点を有する世界最大のエナメル線メーカーです。当社対象事業にかかる当社の経営資源は限られておりますが、本件取引により自社単独では実現できない時間軸で、当社で培った技術・製品を世界各地のお客様に届けることが可能になります。

本件取引に伴い、当社巻線事業部門の事業のうち、太物巻線事業と、当該事業と緊密な関係にあるPIT事業(医療用Vasculex®を含む)が合弁会社に譲渡され、その結果、当社グループには、細物巻線・3層絶縁電線(以下「TEX」)およびSUS鋼線事業が残ることとなります。

合弁会社の概要

本件対象事業

  1. Essex社の巻線事業および米国ワニス事業(以下「Essex対象事業」)
  2. 当社の太物巻線事業・PIT事業(細物巻線事業・TEX事業・SUS鋼線事業を除く)

本件取引の概要(下図参照)

当社は、100%子会社であるFurukawa Electric Magnet Wire America, Inc.(以下「FEMA」、2019年9月6日に新設した米国子会社)経由で当社対象事業を、Essex社はSuperior Essex Holding Corp. (以下「SPSX」)経由でEssex対象事業を、SPSX傘下に設立したEssex Furukawa Magnet Wire LLC.にそれぞれ譲渡し、合弁会社(FEMA39%/SPSX61%)を設立します。
本件取引に伴い、当社および当社の100%子会社である古河マグネットワイヤ(以下FMGW)が行っている太物巻線・PIT事業(以下「本件日本事業」)を、当社が新たに新設した100%子会社(以下「新会社(EFMJ)」)に吸収分割により承継させる予定です。当社から合弁会社に譲渡するのは、新会社(EFMJ)およびFE Magnet Wire (Malaysia)Sdn. Bhd.(以下「FEMM」)が発行する全株式、当社が保有するEFMWE持分(49%)全てとなります。

本件取引の日程

2020年4月1日を予定しています。

本件実施後の国内営業体制

  1. 新会社の概要: 最終的な商号・所在地等は正式に決まり次第開示いたします。
  2. 本件実施後の営業体制について(下図参照)

太物巻線・PIT事業を承継する新会社が当該事業の営業を行います(ただし、販売会社経由で購入いただいているお客様に関しては、引き続き販売会社経由で購入いただく予定です)。

本件実施に伴う決算への影響

精査中であり、確認でき次第開示いたします。