平成31年度入社式 社長 小林 敬一 挨拶

2019年4月1日

皆さん、入社おめでとうございます。古河電工社長の小林です。本日、世界に広がる古河電工グループに162名の新しい仲間を迎えることができ、大変喜ばしく思います。

皆さんもご承知のように、世界情勢は刻々と激しく変化していますが、当社も大きく変化しています。特にグループ経営、グローバル化が進み、120以上もの関係会社が世界中に拡がり、グループ従業員は5万人強、海外売上高比率は50%を超えようとしています。当社が1884年の創業以来、135年の長きに亘って存続、発展することが出来たのは、創業 古河市兵衛が語っていた「ひとつ.従業員を大切にせよ。ひとつ.お客様を大切にせよ。ひとつ.新技術を大切にせよ。そして社会に役立つことをせよ」という考え方、我々のDNAを先輩たちが大切に引継ぎながら、常に環境変化に対応し、社会やお客様の要求、期待に応え続け、その信頼を得てきたからです。今日から、皆さんもその信頼のバトンを受け取る新しい仲間です。そして、一人一人が主役として、「情熱、執念、誇り」を持ち、「ワクワクしながら働ける企業グループ 」を作っていくことが、社長である私のミッションです。

さて、古河電工グループは「One Furukawa」という方針の元、共通の理念、価値観を大切にしていきたいと考えています。特に大事にし、より強化していきたい価値観をCore Valueとして5つのキーワードにまとめ、選定しています。それは「正々堂々」「革新」「本質追求」「主体・迅速」「協働」です。
また、当社は言いたいことを言い合える社風があります。ありたい姿、理念、visionを共有して、ひとつの「チーム」として機能していくこと、それが「One Furukawa」です。皆さんも言いたいことを言い合える組織の一員として、是非、この5つのCore Valueを日頃から体現して下さい。

代表取締役社長 小林 敬一

代表取締役社長 小林 敬一

ここで、皆さんの入社された今年が当社にとって、どのような年であるかについてお話します。
古河電工が2016年から取り組んでいる中期経営計画「FURUKAWA G Plan 2020」遂行にあたり、最後の3年間を「備えの2018」「芽吹きの2019」「飛躍の2020」と位置付けてきましたが、今年は「芽吹きの2019」に当たり、最終年である来年の「飛躍」の実現を盤石なものにする大変重要な1年になります。「誰かが」ではなく、皆さん一人一人が自分の目標を達成すること、その積み重ねがグループとしての目標達成に結びつく、という意識を強く持って下さい。全員が主役で古河電工を次のステージへと押し上げましょう。

当社は「エネルギー・情報・熱」を「伝える・繋ぐ・蓄える」技術を磨いて来ました。現在では、情報通信、エネルギー、自動車、電子部品など幅広い事業分野において、人々の暮らしを身近なところで支える多岐にわたる製品を世界中に展開しています。そして、5Gや自動運転、人工知能、スマートエネルギー時代が到来する今、まさに当社が持つ技術、事業の融合分野がその中心に位置しようとしています。いよいよ、「お客様の役に立つ、古河の時代が来た」と言えるでしょう。 

これらの培ってきた技術で、人や社会基盤の健康を守り、真に持続可能な成長を支えることが当社のミッションです。これらを達成していくためにはグループの一人一人が主役になって活き活きと働くことが出来る環境が重要であり、我々経営陣も言いたいことを言い合え、一人一人が自分らしくすることのできる会社作りに積極的に取り組んで行きます。

ここで、入社にあたり皆さんに3つのことをお願いします。

安全は全てに優先する

まず1つめは、「安全は全てに優先する」ということです。
当社は「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献する」という基本理念に基づいて、135年間、事業を続けて来ましたが、事業継続の大前提は「安全」です。社員全員が入社から定年まで無災害で過ごすこと、安全が確保されていることが、当社が成長を続けることができるための大前提です。これはどんな場合に置いても、私達の最優先事項です。尚、「ご安全に!」は当社の挨拶です。皆さんも本日から古河電工グループの一員です。若者らしく、率先して、元気に「ご安全に!」と挨拶してください。

失敗を恐れずに

2つめは「失敗を恐れずに、自分の「Can」を増やし、「Will」を見つけてほしい」ということです。
これから仕事をしていくと、皆さんは自分なりの考え、意見を持ち、実際に試したい、行動したい時が来るはずです。その時、「失敗をしたら、周りから何と言われるだろう」「失敗をしたら迷惑を掛けるのでは」と恐れるあまり、実際に行動に移せないことがあるかも知れません。しかし、失敗は無駄でもなく、怖いことでもありません。失敗は、好奇心を持ち、勇気を出して行動した証、次に繋がる経験と考えてください。かく言う私も沢山失敗をしてきました。そしてその経験は宝になっています。
新しい知識は行動やこういった経験を通じてはじめて身につきます。そして好奇心を持ち続け、失敗を恐れずに行動し続ければ、皆さんは多くの「Can」を身に付けることができるでしょう。そして、その「Can」とは皆さんの成長そのものを表します。企業の成長とは社員1人1人の成長の総和です。社員の成長なくして、企業の成長はありえません。皆さんが積み上げた「Can」が古河電工の「Can」なのです。皆さんも仕事を通じて「Can」を増やし、自分の可能性や視野を広げてください。そうすれば、結果として本当にやりたいこと、「Will」にたどり着くことができるはずです。「できること」が「やりたいこと」になる、「Can」が「Will」になる、そのような自信に満ちた成長を経験してください。

高い倫理観を持ち、公正に、誠実に正々堂々と

3つめは「正々堂々と仕事をしてほしい」ということです。
これから仕事を進めていく中では、幾多の困難にぶつかると思います。そうした時は、必ず正攻法で考えて下さい。企業は利益を上げなければ存続発展し得ませんが、それ以上に事業活動を通して「社会に貢献する」「社会の役に立つ」ことが最大の使命です。私達が作る製品はインフラ、エネルギー、自動車の製品を通じて、多くの人達の安全、安心、快適な生活を支えています。ですから、先にお話しした私達の「Core Value」にあるように「正々堂々」という価値観を大切に、品質をしっかりと守り、お客様に真のパートナーと認めていただけるよう、誇りを持って製品をお届けし、真に持続可能な社会の実現に貢献しましょう。皆さんも、当社の社員として高い倫理観を持ち、公正に、誠実に正々堂々と行動し、世界のどこででも通用するビジネス・パーソンになって下さい。

新しい元号が発表される日に入社される皆さんは、まさに次の時代を切り拓く人材です。
ようこそ、古河電工へ。皆さんの活躍を大いに期待しています。

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