グリーントラフ®で安全・安心・快適な社会インフラ整備に貢献
~ 岩手・三陸鉄道の全線運行再開にあたって ~

2020年3月23日

  • 近年、異常気象による自然災害が激甚化・頻発化し、鉄道をはじめとする社会インフラに影響を及ぼしています。
  • 当社製品を導入している三陸鉄道の全線運行再開にあたり、現地を訪問しました。
  • 当社独自の素材力と技術革新により、これからも安全・安心・快適なまちづくりに貢献していきます。

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、令和元年東日本台風により運行を停止していた岩手・三陸鉄道の全線運行再開にあたり、当社グループを代表してグリーントラフ®責任者が現地を訪れ、運行再開をお祝いするとともに、安全・安心・快適なまちづくりに向けた取り組みを継続することを再確認しました。三陸鉄道では2011年の東日本大震災後の復旧にあたっても、当社「グリーントラフ®」を導入しています。

背景

三陸鉄道は、地域の人々の「生活の足」として日常生活に欠かせない路線です。近年、異常気象による自然災害が激甚化・頻発化し、大きな影響を受けることも少なくありません。また、建設現場では人手不足や高齢化が深刻と言われており、早期復旧が求められる社会インフラの整備において課題となっています。
当社は持続可能な社会の実現に貢献するという基本理念のもと、社会の課題に応じた製品の開発を行ってきました。三陸鉄道の一部に採用されているグリーントラフ®はその代表例と言えます。

内容

2011年、三陸鉄道が東日本大震災からの早期復旧を求められる中、当社グリーントラフ®は軽量性・耐候性・耐衝撃性・加工性に優れていることが評価され、津波で営業停止した区間108 kmの一部区間に採用されました。コンクリートトラフに対するグリーントラフ®の約4分の1の軽さが、設置および運搬効率の向上(注1))につながり、工期を大幅に短縮することに貢献しました。また、布設後も海岸沿いを走る同鉄道においてグリーントラフ®の高い耐腐食性が発揮され、潮風による塩害からケーブルを守ってきました。
令和元年東日本台風では、線路の地盤が流出するなどの被害を受け、全長163 kmの路線のおよそ3分の2に当たる区間で不通となりました。土砂流出した現場の復旧においてもグリーントラフ®が採用され、工期短縮に貢献することができ、3月20日の全線運行再開につながりました。

今回の訪問では、東日本大震災から9年目、また令和元年東日本台風から約5ヶ月を迎えるにあたり、犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、地域の皆様の生活に欠かせない社会インフラ整備の一翼を担う決意を新たにしました。当社は基本理念にのっとり、素材力と技術革新により、より安全・安心・快適に暮らせるまちづくりに貢献してまいります。

左:三陸鉄道株式会社 代表取締役社長 中村 一郎様
右:古河電気工業株式会社 AT・機能樹脂事業部門 
機能樹脂製品部 営業部 部長 今井 浩三 

(注 1)コンクリートトラフとグリーントラフ®の単位長製品重量比較 当社調べ

グリーントラフ®について

トラフとは、地表および地中に電線やケーブルを布設するときに、これらを内部に収納し保護するケースです。グリーントラフ®は、一般家庭で排出されるプラスチックごみなどのリサイクルプラスチックを主原料としており、エコマークを取得しています。

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。

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