ハイブリッドBH、ハイブリッドCVT®、らくらくアルミケーブル®が
大和ハウス工業のマンションの幹線に採用
~ 銅導体製品と比べ最大6割の作業時間を削減し、通線工事の大幅な効率化を実現 ~

2023年10月19日

古河電気工業株式会社
古河電工産業電線株式会社
SFCC株式会社

  • 大和ハウス工業の分譲マンションに「ハイブリッドBH」「ハイブリッドCVT®」「らくらくアルミケーブル®」が採用
  • 幹線に採用され、通線工事で銅導体製品と比べて最大6割の作業時間を削減できることを確認
  • 今後、「らくらくアルミケーブル®」の売上高を2025年度までに25億円に拡大する計画

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2-6-4、代表取締役社長:森平英也、以下「古河電工」)と古河電工産業電線株式会社(本社:東京都荒川区東日暮里6-48-10、代表取締役社長:小塚崇光)が開発・製造し、SFCC株式会社(本社:神奈川県川崎市川崎区日進町1-14、代表取締役社長:川瀬幸雄、以下「SFCC」)が販売する、アルミ導体幹線分岐付きケーブル「ハイブリッドBH」、銅導体-アルミ導体複合ケーブル「ハイブリッドCVT®」、高機能型低圧アルミ導体CVケーブル「らくらくアルミケーブル®」(注1)が、大和ハウス工業株式会社(以下「大和ハウス工業」)が展開する分譲マンション「プレミスト北谷伊平Sea&Forest」「プレミスト首里金城町」「プレミスト浦添港川」の幹線に採用されました。

背景

建設現場では人手不足や高齢化などの課題を抱えるなかで、時間外労働時間の上限規制が適用される「2024年問題」が目前に迫っており、これまで以上に省力化や効率化につながる製品が求められています。
ケーブル導体にアルミニウムを採用したらくらくアルミケーブル®は一般的な銅導体ケーブルと比べて30~50%軽量で使い勝手がよく、機器に接続する部分に銅導体を接続したハイブリッドBH、ハイブリッドCVT®とあわせて電気工事の延線作業の効率化を実現しています。

内容

大和ハウス工業と電気工事を担当した株式会社HEXEL Works(以下「HEXEL Works」)は、作業員の負荷を軽減しつつ、作業を安全かつ効率的に進めるために、マンションの縦幹線にハイブリッドBHを採用することを決定しました。
ビルやマンションの電気工事では、まず縦幹線を通線し、電気室などを設置してから横幹線を通線して双方のケーブルを接続します。今回、縦幹線に採用されたハイブリッドBHと同様の作業を行うために、横幹線として、プレミスト北谷伊平Sea&Forestではらくらくアルミケーブル®が、盤内にアルミ導体をつなぎこむスペースを確保できなかったプレミスト首里金城町ではハイブリッドCVT®が採用されました。また、縦幹線と横幹線のアルミ導体同士の接続には、古河電工パワーシステムズ株式会社製のアルミ導体専用直線接続材料が使用されました。
なお、この接続材料を用いてハイブリッドBHとハイブリッドCVT®、らくらくアルミケーブル®を組み合わせることで、現場の状況に合わせた対応が可能です。

本案件での施工例

省力化、省人化、作業効率化への貢献

プレミスト北谷伊平Sea&Forestの工事では、ハイブリッドBHを用いることで、2階から10階までの縦幹線10回線の延線に要する時間が銅導体製品と比べて6割削減できることが確認されました。

  • ハイブリッドBH:3人作業にて1日で終了
  • 銅ブランチ:3人作業なら2.5日以上

プレミスト首里金城町の工事では、ハイブリッドBHとハイブリッドCVT®を用いることで、11回線の延線に要する時間が銅導体製品と比べて半分に短縮できることが確認されました。

  • ハイブリッドBH+ハイブリッドCVT®:4人作業にて5日で終了
  • 銅ブランチ+銅CVTケーブル:4人作業なら10日以上

ハイブリッドBHとハイブリッドCVT®の組み合わせが採用されたプレミスト浦添港川の工事でも同様の効果が確認されています。

HEXEL Worksのご担当者様からは「軽量で柔らかいハイブリッドBH、ハイブリッドCVT®、らくらくアルミケーブル®はとても扱いやすく、建物の構造上、上下左右と曲がりの多い配線で人力のみに頼らざるを得ない状況においても作業員に負荷をかけることなく作業できた」「(銅導体ケーブルでの作業と)疲れ方が違うので延線作業がはかどった」「安全・安心の確保にも貢献した」とのコメントをいただきました。
ハイブリッドBHとハイブリッドCVT®は、らくらくアルミケーブル®とともにビルやマンションといった建設現場で安全・安心のもと、省力化、省人化、効率化に貢献していきます。
今後、らくらくアルミケーブル®の売上高を2025年度までに25億円に拡大する計画です。

プレミスト首里金城町での施工の様子

納入案件概要

件名 プレミスト北谷伊平Sea&Forest新築工事
所在地 沖縄県中頭郡北谷町字伊平一丁目13番5
総戸数 87戸
構造 RC造地上10階建
施工会社 村本建設株式会社
電気工事 HEXEL Works
納入内容 ハイブリッドBH(縦幹線)(注2)
アルミ導体幹線100mm2×約20m、分岐数7×3本、同150mm2×約25~30m、分岐数8~10×10本、らくらくアルミケーブル®(横幹線)、AL-CVT150mm2×全長約510m、AL-CVT100mm2×全長約330m
竣工 2023年1月

プレミスト北谷伊平 Sea&Forest

件名 プレミスト首里金城町新築工事
所在地 沖縄県那覇市首里金城町3丁目16番1、17番1、30番3
総戸数 67戸
構造 RC造地上3階地下1階
施工会社 村本建設株式会社、株式会社東江
電気工事 HEXEL Works
納入内容 ハイブリッドBH(縦幹線)
アルミ導体幹線200mm2×約40~50m、分岐数
5~7×6本、ハイブリッドCVT®(横幹線)(注3)、アルミ導体主線150 mm2/銅導体補線100mm2×全長約30~45m×3本、同200 mm2/銅導体補線150mm2×全長約60~95m×7本、同250 mm2/銅導体補線150mm2×全長約125m×1本
竣工 2023年3月

プレミスト首里金城町

件名 プレミスト浦添港川新築工事
所在地 沖縄県浦添市字港川横竹原252-5、字城間赤畑3033-6(地番)
総戸数 168戸
構造 RC造地上15階
施工会社 村本建設株式会社
電気工事 HEXEL Works
納入内容 ハイブリッドBH(縦幹線)
アルミ導体幹線100mm2×全長約20~50m、分岐数7×8本、同150mm2×全長約65~75m、分岐数4~7×11本、同200mm2×全長約15~60m、分岐数5~7×6本、らくらくアルミケーブル®(横幹線)、AL-CVT100mm2×全長約410m、AL-CVT150mm2×全長約530m、AL-CVT200mm2×全長約365m
竣工 2023年4月

プレミスト浦添港川

(注 1)2020年4月より、「らくらくアルミケーブル®」は、昭和電線ホールディングス株式会社(現SWCC株式会社)と古河電工の共同出資によるSFCCの統合ブランド(SWCC・FURUKAWA)となりました。

(注 2)今回は、らくらくアルミケーブル®やハイブリッドCVT®の主線のアルミ導体と現地で接続するため、ハイブリッドBHの幹線はアルミ導体のままとしました。

(注 3)主線であるアルミ導体ケーブルの端部に設けた銅導体ケーブルの長さを含む。今回は、片端のみハイブリッド構造としました。

製品概要

らくらくアルミケーブル®

らくらくアルミケーブル®とは、導体にアルミニウム、絶縁被覆に柔軟性架橋ポリエチレンを採用した高機能型低圧CVケーブルです。「かるい」「かんたん」「柔らかい」に加えて、「識別容易」「安定価格」といった特長があります。端末処理を安心して行っていただけるよう、専用圧縮・圧着端子、端子台、端末処理の専用工具をご用意し、らくらくアルミケーブルシステム®としてケーブルからつなぎ込みまでを一貫したシステムとして提供しています。
一般的な銅導体ケーブルと比較して30%~50%軽量で使い勝手がよく、延線作業の効率化を実現できることから、これまで400件を超える建設現場で採用されています。

ハイブリッドBH

ハイブリッドBHは、らくらくアルミケーブル®を幹線とし、銅導体ケーブルからなる分岐線を工場にて接続することで、らくらくアルミケーブル®の軽さと柔らかさはそのままに、電力量計などへの接続をこれまで通り行うことを可能とした分岐付きケーブルです。幹線の先端にも銅導体ケーブルを予め接続しておくことで、盤への接続もこれまで通りに行うことができます。盤がアルミ導体の接続に対応している場合は、幹線をアルミ導体のままとすることも可能です。また、アルミ導体専用直線接続材料を用いることで、現場の状況に合わせてハイブリッドCVT®やらくらくアルミケーブルと組み合わせて使用することもできます。

ハイブリッドBH

ハイブリッドCVT®

ハイブリッドCVT®は、あらかじめ工場にてらくらくアルミケーブル®の先端に銅導体ケーブルを接続することで、ハイブリッドBHと同様に、らくらくアルミケーブル®の軽さと柔らかさはそのままに、盤や機器への接続をこれまで通りに行うことを可能とした複合型のケーブルです。盤がアルミ導体に対応できず、銅導体をつなぎ込まなければならない場面などで広く採用されています。

ハイブリッドCVT®

『F-ALCON』『らくらくアルミケーブル』『らくらくアルミケーブルシステム』『ハイブリッドブランチ』『ハイブリッドCVT』は日本における古河電工の登録商標です。


古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

製品に関するお問い合わせ

SFCC株式会社
アルミ拡販チーム
TEL:044-223-0585

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。仕様、価格、サービス内容などの情報は予告無しに変更される場合があります。あらかじめご了承ください。