再生ポリプロピレン使用比率100%の「エフセル®」RCグレードを開発
~ カーボンニュートラル実現に向け、バリューチェーン全体で再生材の利用を促進 ~

2023年6月30日

  • 再生材配合技術を活かして再生ポリプロピレン使用比率100%の「エフセル®」RCグレードを開発
  • 再生材および製造工程でのグリーン電力の使用により、製品単位当たりのCO2排出量を82%削減
  • 今後もバリューチェーン全体でCO2削減や廃プラスチックを含めた再生材利用を促進

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、無架橋低発泡ポリプロピレンシート「エフセル®」で、再生ポリプロピレン使用比率100%のRCグレードを開発しました。

背景

当社グループは「古河電工グループ環境ビジョン2050」を策定し、脱炭素および水・資源循環型社会への貢献として、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出削減や廃プラスチックを含めた再生材の利用を促進することを掲げています。また、顧客企業からも環境に配慮した製品に関する要望が増加しており、文具や梱包などの用途で活用される無架橋低発泡ポリプロピレンシート エフセル®において、再生材の使用比率を従来の約50%から100%に高めたグレードの開発が課題となっていました。

内容

当社が長年培ってきた再生材配合技術を活かして、再生ポリプロピレン使用比率100%のエフセル® RCグレード(発泡倍率2倍品)を開発しました。エフセル®シリーズは、押出ガス発泡技術による無架橋低発泡ポリプロピレンシートで、これまでも再生材を使用し(従来のRCグレード:50%以上、その他グレード:20%以上)、環境に配慮した製品の製造に取り組んでいます。
また、エフセル®シリーズを製造するAT・機能樹脂事業部門平塚工場(神奈川県平塚市)では2022年10月より使用する全電力をグリーン化しており(注1)、今回開発した再生ポリプロピレン使用比率100%のRCグレードでは、再生材およびグリーン電力の使用により、製品単位あたりのCO2排出量を82%削減(従来のRCグレードでは58%削減)することが期待されます(注2)
当社グループは今後もカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速し、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出削減や廃プラスチックを含めた再生材の利用を促進することなどを通じて、社会課題の解決を推進してまいります。

(注 1)全電源平均電力にFIT非化石証書(トラッキング付)および再生可能エネルギー指定の非FIT非化石証書(電源属性情報有)を組み合わせたRE100対応の実質的再生可能エネルギー由来電力。

(注 2)当社算定ルールに基づき算定。原材料調達から製品出荷までのCO2削減率を求めた計算結果になり、再生材未使用(バージン材100%)かつグリーン電力未使用の場合との比較計算結果になります。

無架橋低発泡ポリプロピレンシート エフセル®

エフセル®は、独自の押出ガス発泡技術による無架橋低発泡ポリプロピレンシートです。なめらかな表面性、軽量性、加工性の良さから主に文具ファイルの表紙や通い箱の仕切り材、スペーサ、養生材、筐体など様々な用途で使用されています。

エフセル®


『エフセル』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。



古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

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