植物由来のポリエチレン使用比率100%の環境配慮型発泡シートを開発
~ カーボンニュートラル実現に向け、バリューチェーン全体で環境負荷軽減を推進 ~

2024年1月31日

  • 組成開発技術を活かして、植物由来のポリエチレン使用比率100%の発泡シートを開発
  • 当社従来品と比較し、製品単位当たりのCO2排出量を約40%削減する効果が期待
  • 原材料も含めたバリューチェーンマネジメントを通じて、生態系への影響の最小化に貢献

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、植物由来のポリエチレン使用比率100%の環境配慮型発泡シートを開発しました。

背景

当社グループは「古河電工グループ環境ビジョン2050」を策定し、脱炭素および自然共生社会への貢献として、バリューチェーン全体で温室効果ガスの排出削減を目指し、また、原材料も含めたバリューチェーンマネジメントを通じて、生態系への影響を最小化することを掲げています。近年は、環境に配慮した製品に関する要望が増加しており、断熱材や緩衝材として幅広い用途で使用される化学架橋発泡ポリエチレンシートにおいても、環境に配慮した製品の開発が課題となっていました。

内容

当社が化学架橋発泡ポリエチレンシートの製造で長年培ってきた組成開発の技術と知見を活かして、植物由来のポリエチレン使用比率100%の環境配慮型発泡シート(Eグレード、発泡倍率30倍品)を開発しました。植物由来のポリエチレンを適用することで、本製品のバイオマス度(注1)は75%以上になります。
また、本製品を製造するAT・機能樹脂事業部門平塚工場(神奈川県平塚市)では2022年10月より使用する全電力をグリーン化しており(注2)、植物由来のポリエチレンとグリーン電力の使用で、当社従来品と比較して製品単位当たりのCO2排出量を約40%削減する効果が期待されます(注3)
当社ではこれまでも無架橋低発泡ポリプロピレンシートであるエフセル®シリーズにおいて、再生ポリプロピレン使用比率100%のグレードを開発するなど、環境配慮型製品の充実化を進めています。
当社グループは今後もカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速し、原材料も含めたバリューチェーンマネジメントを通じて、生態系への影響を最小化し、バリューチェーン全体での環境負荷軽減を推進してまいります。

(注 1)製品の乾燥重量に対する使用したバイオマス(生物由来原料)の乾燥重量が占める割合。当社測定。

(注 2)全電源平均電力にFIT非化石証書(トラッキング付)および再生可能エネルギー指定の非FIT非化石証書(電源属性情報有)を組み合わせたRE100対応の実質的再生可能エネルギー由来電力。

(注 3)当社算定ルールに基づき算定。原材料調達から製品出荷までのCO2削減率を求めた計算結果になり、石油由来樹脂使用かつグリーン電力未使用の場合との比較計算結果。

『エフセル』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

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