カナダ国ニューファンドランド島でOPGW の大型プロジェクトを一括受注
〜環境インフラ分野のOut-Out ビジネスをさらに力強く〜

2014年6月4日

当社グループの蘇州古河電力光纜有限公司(中華人民共和国江蘇省、以下SFPOC 社)は、このたびカナダ国ニューファンドランド島における同国最大級の送電プロジェクトにて、光ファイバ複合架空地線(注1)(以下 OPGW)及び付属品等を、日系企業として初めて一括受注しました。

当社グループでは、成長が大きく見込まれる世界各国での環境インフラ市場をターゲットとして、海外子会社が製造した製品を日本を介さずに直接、海外へ販売する取引(OUT-OUT ビジネス)にも力を入れています。
既に北米における再生エネルギー市場向けで大きな成果が出ていますが、今後もグループ各社の製品とエンジニアリングを組み合わせたソリューション型の提案を展開して参ります。

OPGW

背景

近年、アジア、アフリカの新興国を中心に送電インフラ投資は右肩上がりに伸びており、OPGW の需要も安定的に拡大しています。先進国においても、北米を中心に風力、太陽光、水力等の再生エネルギーシステムへの需要が伸張しており、それに伴う送電線への投資も堅調に推移しています。

概要

こうした中、SFPOC社は、カナダ国では最大級の送電プロジェクトにおいて、OPGW1,100kmおよび付属品、ADSS(注2)を一括受注しました。これは、カナダ国ニューファンドランド・ラブラドール州におけるNALCOR Energy社の824MWの水力発電所と、ニューファンドランド島の変電所間の送電プロジェクトであり、マイナス50度の極寒環境と厳しい着氷雪の条件に対応できる当社の高い技術力と品質が評価され採用に至りました。

現在、当社グループのOPGW 事業は、ブラジル連邦共和国における当社子会社Furukawa Industrial S.A. Produtos Electricos(FISA社)でも行っていますが、当地では独自のエンジニアリング技術と組み合わせることによって、売上を大きく伸ばしています。

プロジェクトエリア

(注1)光ファイバ複合架空地線:
OPGW(光ファイバ複合架空地線);架空高圧送電線を落雷から保護するために設置されている架空地線(避雷用アース線)の内部に光ファイバを実装した製品です。光ファイバによる高信頼かつ大容量の通信が可能であるため、送電線保守管理システムに利用されているほか電力系通信業者の幹線系インフラの一つとなっています。

(注2)ADSS (All-Dielectric Self-Supporting cable):
高圧送電線に沿って設置される光ファイバケーブル。送電用の鉄塔へ設置が可能になるよう、構造が強化されている。