世界最高密度6912心光ファイバケーブルの小径ダクト敷設に成功
〜ダクト設備の大幅な改修をせずに、既設のデータセンタの大容量化が可能に〜

2020年8月3日

  • 世界最高密度を有する細径超多心6912心ケーブルを、内径1.25インチの小径ダクトに挿通
  • 外径制限のある既設ダクトにも高密度な超多心光ケーブルを導入し、データセンタの大容量化が可能に
  • 専用の治具や工法のトレーニングもあわせてデータセンタ工事事業者へ提供

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、世界最高水準のコア密度(注1)(10.5コア/mm2)を有する細径超多心6912心光ファイバケーブルについて、既設のデータセンタで広く使用されている内径1.25インチ(約32mm)の小径ダクトへの敷設に成功しました。これにより、ダクト設備の大幅な改修をせずにデータセンタの大容量化が可能になります。

背景

データトラフィックの急激な増大に伴い、データセンタでは従来以上に光ファイバネットワークの大容量化が即座に求められています。
例えば従来型864心光ファイバケーブルから最新の6912心光ファイバケーブルに置き換えることで通信容量を8倍に拡大できますが、ケーブルを通すダクトの外径制限によっては、ダクト設備全体を置き換える大掛かりな土木工事が必要となる場合があり、改修費と工期の負担が大きいという課題がありました。

内容

今回、既設のデータセンタで広く使用されている内径1.25インチ(約32mm)のダクト200m(90度カーブ3ヶ所)に外径29mmの当社製6912心光ケーブル(通常推奨ダクトサイズ:内径1.5インチ)を最大張力38kgfで挿通できることを確認しました。さらに、実際に北米のデータセンタにおいて最大長430mの敷設に成功しています。従来の業界標準では厳しいとされていた環境でしたが、顧客と合意の上で新たな治具や作業手順のもと、劣化や損傷のないダクトへの挿通を実現しました。今後は、専用の治具や工法のトレーニングもあわせてデータセンタ工事事業者に提供していきます。

用語解説

(注 1)コア密度:ケーブル断面積に対する光ファイバ本数

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。

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