当社「光ファイバ被覆の信頼性技術の確立」が日本接着学会の技術賞を受賞

~ 情報伝送ロスを防ぐ独自性の高い検証技術と実製品における貢献度が評価 ~

2021年6月25日

  • 独自性の高い検証技術と実製品における活用度が評価され、日本接着学会の技術賞を受賞
  • 従来は別々に評価していたガラスファイバと樹脂被覆を製品形状のままで同時に評価・検証
  • 光ファイバ・ケーブルの研究・開発・製品化により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、⼀般社団法⼈⽇本接着学会より「技術賞」を受賞しました。通信・ネットワークシステムを支える光ファイバは社会インフラであり、当社の「光ファイバ被覆の信頼性技術」が、その信頼性と安定性の向上を実現したことが評価されたものです。

背景

古河電工は1974年に世界で初めて光ファイバ・ケーブルのフィールド実験に成功して以来、世界各地に光ファイバ・ケーブル製造工場を展開し、高速大容量通信を支えています。近年、ウィズコロナ時代の行動変容にともないICTの利用機会が増えていますが、光ファイバ・ケーブルは主要な無線基地局をつなぎ、自動運転や機器の遠隔制御、高精度動画配信等の通信・ネットワークシステムを支える社会インフラであり、高い信頼性と安定性が求められます。

内容

光ファイバの信頼性と安定性には、ガラスファイバ外周に被覆される樹脂層の性能が影響し、製造時や敷設後の環境でガラスと樹脂の密着に隙間が生じると情報の伝送ロスの原因となります。このたび受賞した当社の光ファイバ被覆の信頼性評価に関する技術は、被覆の硬さなどの特性を光ファイバの形状で測定する方法です。従来は別々に評価していたガラスファイバと樹脂被覆を、光ファイバという製品の状態で同時に評価・検証することを可能としています。光ファイバの製造条件で様々に変化する被覆の硬化性、体積変化、ガラスファイバと樹脂被覆の密着性を短期間で評価・検証することで、長期信頼性の高い光ファイバの製造条件最適化や設計指針を得られ、実製品の信頼性向上に活用されています。直径約200umと髪の毛ほどの細さの光ファイバの被覆特性を直接測定する独自性の高い検証方法と、実製品における活用度が高く評価され、当社として初の「技術賞」受賞となりました。
6月24日(木)・25日(金)に開催された第59回⽇本接着学会年次⼤会にて、授賞式および受賞講演が行われ、当社からは受賞者を代表して田中広樹が「光ファイバ被覆の信頼性技術の確立」という題目で講演しました。
当社は今後も光ファイバ・ケーブルの研究・開発・製品化を行い、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

<受賞者>

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

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