当社子会社スーパーパワー社がハノーバー・メッセ2013 で高温超電導製品を展示
当社子会社のスーパーパワー社は、4月8日から開催されているハノーバー・メッセ2013(注1)で、高温超電導線材、小型高温超電導コイル、当社の高温超電導ケーブルなどを展示し、各種機器の開発状況に関してパネル展示を行っています。また、スーパーパワー社が参加する米国での超電導機器実証プロジェクトの進展に関して、プレスリリースを行いました(注2)。
出展の概要
SuperPower 2G HTS (High Temperature Superconductor) Wire
第2世代(イットリウム系)の高温超電導線材です。テープ型の形状で、この線材を使用することで、従来のデバイスよりも小型・軽量化がはかれます。また、半導体産業で行われているのと同様に自動・連続プロセスで製造しています。
HTS Cable
スーパーパワー社の線材を用い、当社が製造した高温超電導ケーブルです。大容量の電力を低損失で送電することが可能で、大容量でコンパクトなケーブルを可能とするとともに、省エネ・CO2削減に大きく貢献できると期待されています。
Superconducting Coils & High Field Magnets w/ SuperPower 2G HTS Wire
超電導マグネット・モータ・発電機・変圧器や超電導磁気エネルギー貯蔵システム(SMES)などの高度なデバイス用のコイルに使用される長尺線材で、よりコンパクトな機器設計が可能となります。
Superconducting Magnetic Energy Storage (SMES) System
SMESは超電導線材からなるコイルを用いて高効率に電力を格納でき、電力系統の安定化や負荷変動補償、瞬動予備力としての機能を発揮できる新規技術です。スーパーパワー社は、高度なSMESデバイスを開発・構築するために米国ABB社、ブルックヘブン国立研究所とヒューストン大学(テキサス州)と提携し、システムや機器からの要求仕様に応じたコイル用線材を提供しています。
古河電工グループでは、電力インフラのスマート化のために超電導関連製品は必要不可欠と考えています。一昨年に当社は世界最高電圧の275kV超電導ケーブルを開発し、その後中国瀋陽市の瀋陽古河電纜有限公司にて、30年相当の長期課通電で健全性を確認しました。また、昨年スーパーパワー社を買収し、第2世代高温超電導線材から機器までを量産供給できる企業グループとなりました。
東日本大震災以降、電力インフラのスマート化に日本をはじめ世界的に関心が高まっており、当社はスーパーパワー社の高温超電導線材を活用し、スマートグリッドなどの電力関連インフラ向けの製品提供で国内を含めグローバルに事業を展開してまいります。
(注1)ハノーバー・メッセ:
世界最大の産業見本市で、ドイツのハノーバーにあるハノーバー見本市会場で開催されます。例年の出展者数は約6,000社・団体で来客者数が約200,000人です。
(注2)スーパーパワー社からのプレスリリースは
http://www.superpower-inc.com/content/superpower-and-program-partners-announce-progress-energy-device-demonstration-projects
からご覧いただけます。