化学架橋ポリエチレン発泡シート「フォームエース®」
コンクリート養生用の新グレードを開発・発売
~ 化学架橋の特長を活かしながら日本ダム協会の熱伝導率推奨値の断熱性能を実現 ~

2022年10月31日

  • 日本ダム協会の越冬用の熱伝導率推奨値を満たす、コンクリート養生用の「フォームエース®」を発売
  • 従来の製造プロセスを見直すことで、気泡をより微細化し、熱伝導率を低下させる方法の開発に成功
  • ダム、橋、トンネル等の越冬用コンクリート養生保温材のほか、貼合性の向上により幅広い用途に展開

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:小林敬一)は化学架橋ポリエチレン発泡シート「フォームエース®」の新たなラインナップとして、一般財団法人日本ダム協会(以下、日本ダム協会)の越冬用の熱伝導率推奨値0.035W/(m・K)(0℃)を満たすコンクリート養生用の新グレード「MB-3000」を開発し、11月1日より発売します。

背景

フォームエース®は、当社が世界で初めて開発した化学架橋ポリエチレンフォームです。1966年の発売開始以来50年以上にわたり建材、土木、雑貨、家電製品等の幅広い分野で採用されており、様々なニーズに対応する各種機能性を付与した製品群を展開してきました。
国土強靭化基本計画では、近年の気候変動に伴い頻発化・激甚化する水災害に対応するため、ダム・遊水地の整備等の実施が計画されています。当社にも多くのお客様からコンクリート養生に適した製品のご要望をいただいていたことから、開発に着手しました。

内容

このたびフォームエース®の新たなラインナップとして加わったコンクリート養生用の新グレードは、日本ダム協会発行「コンクリートダムの施工」に記載されている越冬用の熱伝導率推奨値0.035W/(m・K)(0℃)を満たしています(JIS A1412-2に基づき、自社で測定)。従来の製造プロセスを見直すことで、気泡をより微細化し、熱伝導率を低下させる方法の開発に成功しました。これにより化学架橋方式の特長である単層厚肉を活かしながら断熱性能が向上することで、お客様のご要望に応じた養生用シートを効率的に生産できます。また、気泡を微細化することでシート表面の平滑性が向上し、他素材との密着・貼合性も向上します。そのため、本製品はダム、橋、トンネル等の越冬用コンクリート養生保温材として使用できるだけでなく、金属屋根裏張結露防止保温材、エアコン保温材、粘着加工製品といった幅広い用途への対応が期待できます。また、今後も新たな用途に向けた展開を計画しています。
当社は高機能な発泡製品の開発を通して、災害に強いまちづくりの実現に貢献してまいります。

製品の概要

標準サイズ 10mm×1,000mm×100m(ご希望に合わせて製造可能)
発泡倍率 30倍
白(標準色)


『フォームエース』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。


化学架橋剤で架橋したポリエチレンシートを発泡させた独立気泡構造のポリエチレンフォーム

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

製品に関するお問い合わせ先

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